•  ホテルに帰ってスマホを見ていたらテンと音が鳴ってメッセージが入ってきた。少しのあいだ仕事を抜け出せるので会いましょうといった内容で、台南の民權路二段ちかくで美容院を経営している陽さんからの伝言だった。 夜に入りたての空はまだまだ暑くて、信号待ちしているそばからオーブンのような熱風が体全体にまとわりつき、ここがもう東京でないことが極めてはっきりとした変化になって、自身の内面に今まで沈殿していた負の... 続きを読む
  •  「夏は枝豆だな」  リブヲは東京にいるときと寸分ちがわない顔で言った。 「まあ定番だけどな」 おれたちはフライパンで炒めた黑胡椒炒毛豆という台湾版枝豆をねっしんに口に運んだ。 リブヲは高雄人であるが普段は仕事で東京に住んでいるので、おれたちは暇さえあればお互いの中間地点にあたる五反田あたりでよく酒を飲んだ。今日リブヲは高雄に里帰りし、おれは高雄に観光で来たに過ぎない。だからいつも東京あたりでやっ... 続きを読む
  •  ...苗栗とかいてミャオリーという...ん?ミャオリーってなんだ...ミャオリー...ミャオー...ミャオミャオ...なんか猫のなきごえみたいだ...そういやむかし苗栗の地名は猫の里...じゃあなくて貓裡とかいってたっけなあ... とぎれとぎれだった車窓の風景の断片がしだいに一つの連続した形になって頭のなかではっきりしてきた。そのあいだ苗栗がミャオリーで猫になっていくヘンな夢もみた。どうやら苗栗に向かうバスのなかで眠りこ... 続きを読む
  •  朝になって目を覚ましたら、いつもとちがう部屋のいつもとちがう朝の光に、ここが東京ではなく台北であることをあらためて思い出した。カーテンを開けたら、窓のずっととおくに入道雲ひとつ浮いているだけのおそろしいほどの快晴がひろがっている。そして僕はといえばきょうもおそろしいほどの快便だ。 起きがけにまずいっぽん糞をする。シャワーを浴びたあとで二本目が出る。服を着おわったら出がけの最終“便”だ。朝の30分間... 続きを読む
  •   大腸包小腸という台湾風ソーセージをもぐもぐ食べながら、お祭りのようなにぎわいの、まるで縁日の総合版とでもいった逢甲夜市をペルオ君とのろのろと歩いている。 屋台は途切れることなくあらわれ、途中で墨西哥捲餅というなんだかファンシーな屋台スタンドがあって、ナンに肉やチーズを包んだタコスのような食べ物が売られていた。台湾にきてメキシコ料理かよ、とちょっと迷ったけれどええいっと買ってみた。 夜市の屋台メ... 続きを読む
  •  昨日の晩は張さんのおかげでけっこうな屋台メシを食べたような気がしたんだけれど、今日が台中にとどまる最後の夜であるならば、やっぱりアレに行かなきゃ台中はおわらない。 僕らは集集線の一日旅をおえて今しがたやっと台中のホテルに戻ってきたばかりであった。その集集線の車埕で遅い午後に食べた排骨飯の余韻がないといえばうそになるけれど、もうこれいじょう食えないかと聞かれるとそうともいいきれない。 ペルオ君をふ... 続きを読む

みのりおん

台湾の街とか田舎とか飯屋をウロウロとあるきまわる無気力無思考無頓着なタワイモナイ日々をなけなしの写真とバカな文章でただひたすら書きつづけます。
※ちんほうちゃは台湾語でとても美味しいの意味。

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