•  ピーコーピーコー  ピキキキキキキキキキッ  あかぬけない鳥のなき声のような電気音がなりやんでから台北MRTのドアがゆっくりと閉まりはじめた。冷気のあたる銀の手すりにもたれかけて、果てしなく落ち着ききった正午すぎの車内を、もっさりしたバックパックを背負ったまま眺めていた。 「ふへぇー、淡水信義線ってなんだ?こんな路線あったかい?」 「ははは、新しく信義線ができて淡水線から淡水信義線に名前が変わりま... 続きを読む
  •  ならんだ入国ゲートの列の進みかたが他の列よりもちょっと遅かったから、もどかしくって、それでも、到着ロビーの自動扉がウインとひらかれれば、まぶたいっぱいまんべんなく光がとびこんで、鼻孔がゆるんで、ニオイが、あのニオイが、食べ物からでるような、あまい感じの気体が、ふわふわふわふわって、体の空気といれかわる。 あの頃から、変わってない。 「おいおい、ちっとも進歩ないんじゃあないか、まったくよう」って。... 続きを読む
  •  初鹿牧場を発ったバスは5分もしないうちに原生応用植物園の停留所で停まった。かなり大型の観光バスだったけど、乗っていたのは僕ひとりで、降りたのもやっぱり僕ひとりだった。 台東の山岳地帯はむかし薬草の名産地だったと何かの本で読んだことがある。その名残なのか山線總站と鹿野高台をむすぶ縱谷鹿野線バスルートの真ん中へんにけっこう立派な植物園があった、というわけだ。それでも、ひとり見学というのはさみしいもん... 続きを読む
  •  墾丁から高雄にもどってきた。今日は朝はやくから台北から高雄に来て、そこから墾丁まで行ってきたもんだから、ただただ新幹線と車で自動運送されただけの空気体だったにもかかわらず、なんかもう疲れてしまった。 高雄と墾丁の往復5時間あまりをずっと運転しっぱなしだったコテイちゃんは、僕らとちがって疲れた顔ひとつ見せないまま、青年夜市の駐車場に車を停めた。 「青年夜市だと!それじゃあきっと中年夜市とかもあって... 続きを読む
  •  天送埤を出た車は10分も経たないうちに田媽媽泰雅風味館という看板の料理店の駐車場に停まった。ここがミツル君の言っていたお父さんの友達が経営しているお店なんだな。 中に入るもののお客さんは一人もいない。すると奥から日に焼けたいかにも腕っ節の強そうなおとっつあんが現れた。おとっつあんは僕らを入口ちかくのテーブルに座らせるとガッハッハと威勢よく笑いミツル君のお父さんに何か言った。 ミツル君の翻訳によると... 続きを読む

みのりおん

台湾の街とか田舎とか飯屋をウロウロとあるきまわる無気力無思考無頓着なタワイモナイ日々をなけなしの写真とバカな文章でただひたすら書きつづけます。
※ちんほうちゃは台湾語でとても美味しいの意味。

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